論述地理は簡単!
論述地理は簡単です。論述地理なんて簡単なんです。
きっとこの記事を見ている受験生はなんとなく「論述地理」という得体の知れない領域に一抹の不安を抱えていたり、何から手を付けて良いのか分からなくてヤキモキしているんだと思います。マーク式はできるけど記述式は自信が無い、というような受験生の一般的な傾向は国語でも数学でも同じですし、まして125字とか400字とかいう受験生を殴りに掛かってるとしか思えない地歴の論述問題などという領域に受験生が苦手意識を持つのは当たり前のことかもしれません。
その上、論述地理を指南してくれる教師や参考書などというのは歴史系科目と比しても圧倒的に少ないわけですから、そりゃあ何から手を付けて良いのか分からないというのも無理はない。というわけで、一橋オープンの地理(一橋大学の地理は国内最難関の論述問題で有名)で全国2位の実績を持つ私が論述地理のキソのキソ、論述地理「超」入門について悩める受験生に指南しようと思います。
センター地理Bで高得点を狙う方法についてはこの記事をご覧ください。
論述地理の類型はたった2つ!
さて、市中に出回っている論述地理の参考書は一般的に論述地理の問題の類型を「語句説明型」だとか「資料読み取り型」だとかの多様な分類を施して自慢気にその問題傾向を語っています。で、受験生は「はえ~」みたいな。論述地理が解けるかどうかには何の役にも立ちませんからね。
私は論述地理の問題の類型を「たった2つ」に分けています。
- 単文暗記型(暗記型)
- 分析型(センス型)
マジで論述地理なんてこれだけです。簡単なんです。
論述地理で最後まで点が取れない受験生というのはすべての問題が「分析型」だと思っています。会場でぶっつけ本番で解くのが論述地理だ、だから論述地理には「センス」が必要だと。確かに「分析型」の問題にはある程度のセンスが必要なんです。でも普通の受験生なら、論述地理というのは「単文暗記型」の問題を解ければ合格点に達するのです。
それに「単文暗記型」の問題で暗記を重ねていけば、いつしか「分析型」の問題でもある程度は部分点を取れるようになります。だから最初から論述地理の問題を自分の頭で考えて書いていこうなんて思う必要はない。「単文暗記型」の問題でキーワード暗記を進めることが、論述地理で点を取るための第一歩なのです。でも普通の受験生というのはそもそもこれが出来ていないから、これをこなすだけで論述地理は差が付きます。
パリ盆地周辺にみられるケスタ地形について、その構造について触れながら土地利用の特徴を75字以内で述べよ。(オリジナル問題)
「単文暗記型」の問題というのはこのような問題のことです。この問題を私は30秒で解きます。典型的すぎる「単文暗記型」の問題だからです。しかしながら、普通の受験生というのは「ケスタ地形といえば傾斜した硬い地層と柔らかい地層が差別侵食を受けた地形だから、斜面における土地利用で・・・」と順を追って考えていこうとします(本番で!)。たしかにそれは地理学的な考察としては大いに有効なのですが、本番でそんなことを考えていたら大事な「分析型」の問題で考える時間が無くなってしまいます。
このような問題の正しい解き方は「キーワード暗記」をしておいて、本番でそれを文章として完成させることです。日本語だから英作文のように文法に気を遣うこともありませんし、曖昧で結構なので文章としてもあらかじめ頭に入れておくのが良いと思います。
たとえばこの問題ならキーワードは3つずつ。構造については「硬軟互層」「(緩)傾斜」「差別侵食」、土地利用については「水はけが良い」「緩斜面でブドウ栽培」「急斜面はワインの貯蔵施設」(または盆地中心の平地で小麦栽培や混合農業)を組み合わせて書けば良いのです。
硬軟互層となっている地層が緩傾斜し差別侵食を受けた地形で、水はけが良く日当たりの良い緩斜面はブドウ栽培に、一方の急斜面はワインの貯蔵施設に利用される。(オリジナル問題解答・75字)
まあ、もちろんケスタ地形の構造が「硬軟互層の地層が傾斜し差別侵食を受けている」ことやパリ盆地の土地利用が「ブドウ栽培」や「小麦栽培・混合農業」であるということは知識として必要です。しかしながらそれを本番で論理的にグダグダ思い出してることは時間のロスでしかありません。キーワードとして(もしくは文章として)覚えてしまってください。
『地理B論述問題が面白いほど解ける本』
そういう単文暗記をこなすための参考書を私は出版したいのですが、いかんせんいち学生の立場ではそんなことはできないということで、次善の策として私は以下の参考書を薦めています。
宇野仙さんの『地理B論述問題が面白いほど解ける本』です。模範解答にキーワードごとの配点が掲載されていますし、戦略や戦術のまとめが載っていることで単文暗記を効率的にこなすためのスキルも身につきます。接続詞の使い方や日本語のコロケーションにはやや違和感を覚える解答もありますが、とりあえずこの参考書で「キーワード暗記」してしまえば怖いものなしです(まあこれ以外初心者向けのまともな参考書が無いんですけどね・・・)。
この参考書を読み進めていく上でとかく無理に解答を書こうとする必要はありません。問題を目にしたらまず「なにがキーワードかな」と頭の中で思い浮かべ、それから読んでいけば十分です。解答まで読み終わったら徹底的に「キーワード暗記」。単文を読むなり書くなりして問題の「型」を刷り込んでください。これだけで普通の受験生とは大きな差が付きます。
論述地理はいかんせんイメージだけで「何から手を付ければ良いのか分からない」「難しそう」などと思われがちですが、フタを開けてみればめちゃくちゃ簡単な分野です。論述地理を受験で必要とする皆さんは「キーワード暗記」を徹底して、本番で堅く点を取りに行ってください。応援しています。頑張ってください。
追記:平成30年度生徒募集!全国2位が教える受験地理の家庭教師
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